「やりたい」と「やらなきゃ」の区別がつかなかった私が、高知県四万十町で「自分の軸」を見つけるまで

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こんにちは、リヴァマガ編集部の藤賀です。

今回は、リヴァトレが提供している地域滞在型プログラム「イキカタサガシ」についてご紹介します。 住み慣れた場所を離れ、自身の生き方・働き方を見つめ直すこのプログラム。

本記事では、高知県四万十町でのプログラムに参加されたTさんの体験談をお届けします。

都内のセンターに通所しながら復職を目指していたTさん。復帰に向けて体調は整ってきたものの、次のステップへどう進むべきか、迷いの中にいたといいます。

しかし、四万十町での経験は、彼女にとって「人生のターニングポイント」になったそうです。

現地でどのような時間を過ごし、何が彼女を変えたのか。その経緯について、詳しくお話を伺いました。

「これから何がしたいんだろう」
復職を前に感じていたモヤモヤ

Tさん:イキカタサガシへの参加を決めたのは、リヴァトレに通って4か月ほど経った頃でした。

体調も安定し、少しずつこれからに目を向けられるようになってきた時期です。前向きな気持ちが芽生える一方、「このまま復職に向けて進んでいいのかな」という、漠然としたモヤモヤも抱えていました。

そんな時、ふと事業所でチラシが目に留まって。

『やるべきこと』から離れた今、『やってみたいこと』を思い出そう」。

このキャッチコピーが当時の悩みと重なり、「あ、これって今の私に必要なことかも」と思えたんです。それで、まずは説明会に参加することにしました。

もちろん即決できたわけではありません。 行ったことのない土地で、初対面の人たちと数日間生活するというのは、正直ハードルが高かったです。

ただ、宿泊先は個室で一人の時間も確保できる環境であることや、事前にオンラインで参加者と顔を合わせる機会があったおかげで、少し不安が和らぎました。

もちろん金銭的な負担もあるので、家族には「どうしても行きたい」と正直な気持ちを伝えて相談をしました。

普段からお世話になっているスタッフさんが同行してくれると分かっていたのも、決断の後押しになりましたね。

少しずつ言葉にすることで叶った
四万十町でしかできない体験の数々

「やってみたいことを思い出そう」というコンセプト通り、四万十町のイキカタサガシでは事前に行程が決まっておらず、参加者のリクエストをもとに計画していく点には驚きました。

事前の顔合わせで「どんなことがやってみたいですか?」と聞かれたのですが、最初はなかなか思いつかず…。なんとか捻りだしたのが、高知の名物である「カツオの藁焼きを食べてみたい」ということと、「地元の方との交流をしたい」というリクエストでした。

いざ当日、東京から高知へ向かい、「どんな場所なんだろう」と不安交じりで宿に到着すると、中庭にはすでに藁焼きの準備が整っていたんです。

まさかすぐに実現するとは思わず、「ここでは本当にやりたいことができるんだ」と感動しました。藁焼きとともに、食卓には地元の食材を使った大皿料理がたくさん。

「四万十では来てくれた人を歓迎するときに、こうやって振る舞うんだよ」 と地元の方に歓迎してもらえて、張り詰めていた緊張が一気にほぐれました。

その日から毎晩、参加者とスタッフ全員で「イブニングミーティング」を行い、翌日の予定を決めていきました。

それぞれがやりたいことを付箋に書き、模造紙に貼っていくのですが、最初はアイデアが浮かばなかったり、皆さんの前で言い出せなかったりすることもあって。

でも、いきなり話すのではなく、付箋に書くことから始められたことや、「誰かのアイデアに便乗するのもよし」とされていたことで、思いつかなくても「私もやってみたい」と賛同することから参加ができました。

初日の夜、他の方が「木を切ってみたい」と書いた時もそうです。

私は「そんなことできるの?」と思いつつ賛同してみたところ、スタッフさんたちは「いつなら行ける?」「あの人に聞いてみようか」と、実現に向けて真剣に話し合ってくれて。

実際に林業組合の方のサポートの下、人生で初めて山の中で木を切る場に立ち会う体験ができました。

また、地元のお母さんたちが運営しているお弁当屋さん「かそべん」でのお手伝いも印象に残っています。ゴボウの皮を剥いたり、里芋で煮物を作ったり。お店の方たちも和気あいあいと、たくさん話しかけてくれました。

「地元の方との交流をしたい」というリクエストが叶ったのはもちろん、そのどれもが現地に行かないとできない経験で、勇気を出して言葉にしてよかったと思いました。

「できない」と決めていたのは自分だった
本音を打ち明け、経験して分かったこと

日を追うごとに少しずつ「やりたいこと」を言葉にできるようになっていったのですが、どうしても言えなかったことが一つだけありました

それは天然うなぎを食べること。 うなぎが大好物なのですが、「さすがにこれは実現できないだろう」と勝手にセーブしてしまっていて。

ある時、スタッフさんとの雑談でポロっと話してみたら、「いいんじゃないですか?」とあっさり背中を押されて。

その日のイブニングミーティングで言ってみたところ、他の人にも「いいじゃん!」と便乗してもらえて、実際に天然うなぎを食べることができたんです。

食べてみると、見た目も味も想像していたものとは全く違っていました。この体験は、私にとって一生の宝物です。

働いているときは、別に自分をセーブしているとは感じていませんでした。でも四万十町に来て、自分の「やりたい」を全部かなえ切ってはじめて、「実は今まで、やりたいことをやりきっていなかったんだ」と気づけたんです。

私が「やりたい」と言ったことを、皆さんが100%、いや120%で叶えてくれる。 その体験を重ねるうちに、「自分主体で生きていいんだ」という実感が生まれていきました。

これまでは「できない」と思い込んでいたことも、自分で動くことができればきっと時間がかかったとしても実現できる。そんな自分を信じる感覚が自然と芽生えていきました。

これからは「やってみたい」と思った
その気持ちを大事にしていきたい

もう一つ、カヌーでの川下り中に、思ってもみなかった気づきがありました。

はじめての体験にドキドキしながら進んでいくと、 「ここからは、車の音も人の声もしない、自然の音しか聴こえないエリアなんですよ」とインストラクターさんが教えてくれました。

言われた通りにパドルを漕ぐ手を止め、耳を澄ましてみました。 聞こえてくるのは風と水の音だけで、鳥も人間を怖がることなくのびのび飛んでいる。

その時ふと、空から自分を俯瞰しているような感覚に包まれて、「ここでは私は何者でもない。大きな自然の一部なんだ」と思えたんです。

普段は、家にいれば「家のルール」会社にいれば「会社のルール」があり、それに合わせている自分が当たり前になっていました。

無意識のうちに「会社勤めだから」「今の状況では」と押し込んでいたけれど、もっとシンプルでいいのかもしれない。

カヌーでの体験は、そうした縛りをゆるめ、「これからはもっと自分軸で生きていいんだ」と思うきっかけとなりました。

四万十から戻ってきて、私の中で確実に変わったのは、自分の気持ちに優先順位をつけられるようになったことです。

以前は、「やりたい」と「やらなきゃ」の区別がつかなくて、全部抱え込んでしまっていました。 仕事をしていても、それが純粋な意欲なのか、それとも「ここで辞めたら成長が止まっちゃう」という焦りなのか、自分でも分からなくなっていたんです。

でも今は、まず「やってみたい」と思ったその気持ちを大事にしてみたいと思っています。

たとえそれが周りの言う「成長」とは違う道だったとしても、「私の気持ちはここにある」と確かに思えるなら、そっちを優先していい。

もし今、参加を迷っている方で、「自分にはやりたいことなんてない」「自信がない」と思う人がいれば、そういう人こそ行ってみてほしいです。

日常から離れた場所で、ただ自分の心の声に従って動き、やり切ってみる。

「やりたい」に集中できる時間が、これからの毎日を、少しだけ生きやすくしてくれるんじゃないかと思います。

「しなければならない」予定はない
気持ちと対話してつくる旅のスケジュール

ここまで、参加されたTさんの体験談をお届けしました。

あらかじめ決められた予定をこなすのではなく、毎晩行なわれる「イブニングミーティング」で翌日以降の動きを決めていく。それが、イキカタサガシ高知県四万十町の最大の特長です。

とはいえ、「実際にはどんなスケジュールになったの?」と想像がつかない方もいらっしゃると思います。 今回Tさんが参加された際の行程は、以下のようになりました。

1日目

・高知四万十空港 着

・スタッフの車送迎で宿へ

・かつおの藁焼き体験&夕食パーティ

・イブニングミーティング

2日目

・四万十川でカヌー体験

・河原でたき火&焼き芋

・馬の牧場訪問

・温泉でリラックス

・イブニングミーティング

3日目

・コーヒー焙煎体験

・原木シイタケ栽培の見学

・天然うなぎを食べる

・お弁当屋「かそべん」で仕込みの手伝い

・イブニングミーティング

4日目

・森の中で木を切る体験

・ジップライン

・リース作り(午前中に山で採った植物を使って)

・温泉へ

5日目

・柿採り

・海を見に行く

・解散

※行程は開催時期によって異なります。

「自分の軸」を取り戻すために。
まずは気持ちを整理することから。

「やりたい」と「やらなきゃ」の区別がつかず、苦しんでいたTさん。

四万十町という非日常の空間で、自分の本音を一つひとつ叶えていく体験が、彼女の中にあった「自分の軸」を取り戻すきっかけとなりました。

リヴァトレでは、今回ご紹介した「イキカタサガシ」だけでなく、日々のセンターでのプログラムや対話を通じて、休職・離職中の方が納得できる「生き方・働き方」を見つけるサポートをしています。

「これからのことが不安で動けない…」

「自分がどうしたいのか分からなくなってしまった」

もし今そんな迷いの中にいるのなら、一人で抱え込まず、まずは今の気持ちを言葉にしてみることから始めてみませんか。

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この記事を書いた人
藤賀樹

株式会社リヴァ ブランディング部

2000年東京都生まれ。休学を経て早稲田大学を卒業後、25卒として(株)リヴァへ入社。ブランディング部にてインタビュー記事作成や動画編集など、主にコンテンツ制作に携わる。

好きな瞬間は「モヤモヤすることの背景をうまく言葉にできたとき」。

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