自己判断は要注意!?うつ病の人が「仕事を休む/辞める」を考え始めた時こそ主治医に相談すべき2つの理由とは?

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この記事に辿り着いた方の多くは、仕事を休むことを検討されている方がほとんどだと思います。中には仕事を辞めることを検討している方もいらっしゃるかもしれません。そして、それらの気持ちと合わせて「周囲の人達に迷惑をかけてしまうんじゃないか」と決めきれずにいるのではないでしょうか。

今回お伝えしたい内容は「自分ひとりで決めないで!検討しているということも含めて、まずは主治医に相談しよう!」ということです。

「仕事を休む/辞める」の判断は主治医に相談を!その理由とは?

もし、うつ病になってしまって仕事を「休む!」「辞める!」と決心されている方がいたら、一度だけ踏みとどまってください。よほど特殊でない限り、”主治医の判断を仰いで決める”ことが最もいい選択だといえます。

理由1:実際よりも否定的に考えてしまう

うつ病の症状の一つに『自分自身や置かれている環境に対して、実際よりも否定的に考えてしまう』という特徴があるためです。

”症状が重い時には仕事を長期で休む・辞めるなどの大事な判断をしない”こと、これが鉄則です。特に退職は最終手段とし、まずは主治医に相談しながらその他の選択肢の検討をおすすめしています。

『仕事を休む・働き続ける』という選択をした場合にも「出世コースから外れてしまうのでは…?」といった不安や、「普段よりものごとを否定的に考えてしまう」といううつ病の症状からさらに無理を重ねないように心がけ、あくまで治療にしっかりと専念する必要があります。

理由2:仕事を休む必要・辞める必要がない場合がある

症状がそれほど重くない場合には、勤務時間の短縮や残業制限などといった最小限の配慮で済むこともあり、休職せずに回復を目指すことも充分に可能です。会社としても、休職や退職に比べれば非常に軽いダメージで済みますので、最小限の配慮で済ませることができるのであればお互いにとって良いことかと思います。

まずは主治医に相談を

いずれにせよ、うつ病は思考に影響を与える病気でもあるため、ご自分だけで判断せずに、主治医の判断を仰ぐのが望ましいです。まずは主治医に相談してみてください。

”主治医に相談を”、といっても、「自分が思っているよりも休職期間って長いのかな」「休職期間のお給料ってどうなるんだろう?」その辺りの情報がないと、漠然とした不安があり相談にも行きづらいと思います。後項では、そういった内容をまとめていきますのでご参考ください。

うつ病ってどのくらいの期間仕事を休むもの?

いざ休職をしようと思った時に気になるのが「うつ病で仕事を休む期間はどのように決めるのか?」という点。

会社の規則を確認する

これについては『会社の規則』と『本人の状態』をもとによく検討し、総合的に判断する必要があります。ですから、まずは会社で ”どのくらい休める期間があるのか” を確認してみましょう。

多くの会社では傷病によるお休みを『休職』と呼びますが、休職制度は労働基準法などで定められたものではありませんので、その期間は会社ごとに異なります。会社によっては休職制度を設けていなかったり、一方で3年近く(しかも一部は有給で)設けている場合もあります。さらには制度の運用が曖昧なために“交渉次第”という会社も存在しないわけではありません。

もし休職制度の確認が心身のコンディション的に困難な場合には、家族に代理で確認してもらうことも可能です。家族に頼らずにご自身で確認を取りたい場合もあるかと思いますが、まずは心身ともに一旦休めてから、次の行動に移るのが現実的ではないかと思います。
(参考:うつ病で休職…そんな時に確認したい、会社の就業規則における5つのポイント!

休職期間についての主治医の意見を診断書にまとめてもらう

会社の規則以外には、「うつ病を発症した本人の症状の出方」や「うつ病にかかったのは初めてなのかか、再発なのか」などの検討材料をもとに休職期間が決定されます。そして当然ながら、休職期間の決定において最も重視されるのは主治医の意見です。

うつ病を発症するのが初めてで、症状がそれほどひどくない場合には1ヶ月程度の短いお休みをとるだけで復職できるケースもあります。

しかし再発や症状が重い場合、どのくらい休む必要があるのかをすぐに判断できないことが多いです。ですから、ひとまず主治医の指示に基づいて仕事を1~3ヶ月ほど休み、その後は状態を見ながら随時延長していくのが一般的でしょう。

たとえ休職期間が長引いてしまっても「早く仕事に戻らないといけない」とくれぐれも焦らずに、症状が回復するまではしっかりと休養と治療に専念することが大切です。

また、主治医が発行する診断書には、基本的に病名や休職についての指示、環境調整の見解について書かれることになります。診断書を会社に提出した場合、診断書には安全配慮義務に関わる公的な力を持っており、会社は診断書の内容を元に配慮する必要性が出てきます。
(参考:「診察の時に上手く話せない…」心療内科・精神科で診察を受ける時に医者に話しておきたい5つのポイント

リハビリ期間のことも予め考えておく

症状の度合いによっては相応のリハビリを行う必要もあります。症状の回復を目指すだけでなく「なぜうつ病になったのか(再発したのか)?」という分析をしたり、対処方法を身につけたりすることで再発を防ぐことも可能で、具体的には専門家による『カウンセリング』などを経て、復職できそうな状態まで回復したら『リワーク』を活用することがおすすめです。
(参考:リヴァトレが理想とする「リワーク」の形。その“2つのポイント”についてご紹介します。

うつ病で仕事を休んだ期間の給料ってどうなるの?

うつ病は風邪のように2〜3日で治るような簡単な病気ではありません。では、その間の給料・生活費はどうすればいいの?そう不安になる方が多いと思います。

会社によって扱いは異なりますが、基本的に休職期間は会社から給料は出ないケースがほとんどです。ただし、会社から給料を受け取れないときは、健康保険から「傷病手当金」がもらえます。傷病手当金は最長で1年6ヵ月にわたり、原則として標準報酬月額の3分の2の金額が支給され、代表的な支援制度の一つです。
(参考:傷病手当金とは?

 

他にも「自立支援医療制度」「労災保険」など、様々な制度がありますので、以下のまとめ記事をご確認ください。
(参考:うつ病で働けない時、「お金」はどうする!?-活用できる経済的な支援制度-

仕事を休む時の会社への連絡について

仕事を休むとなると会社へ連絡をいれる必要がありますが、心身ともに疲弊している時というのは電話で連絡をすること自体が大変ストレスに感じる場合もあります。

無理に電話で伝えようとせず、メールやチャット等で連絡することも検討しましょう。また、メール文章を改めて考えるというのも負担になるため、以下の例文を参考に送ってみてください。

お忙しい中、失礼いたします。

急で申し訳ないのですが、本日、お休みを頂けますでしょうか。

体調が優れず、出社するのが難しい状況です。

ご迷惑をおかけし誠に申し訳ございません。

現在抱えているタスクの状況を以下にまとめます。

・〇〇:〜〜〜〜

・△△:〜〜〜〜

明日の出社については、体調次第で改めてご連絡いたします。

よろしくお願いいたします。

会社の上司や上長への連絡用にご活用ください。

仕事を辞めることが検討段階にあがってくる基準とは?

治療や休養に専念して調子が戻ってくると、徐々に「今の仕事を辞めるべきか?それとも続けるべきか?」ということをより冷静に考えられるようになります。その際、時には「今の仕事を辞めること」が検討される可能性もありますが、その基準とはどのようなものでしょうか。

まずは、無理のない範囲で、「今の仕事で不調がおこったきっかけや理由」を振り返ってみましょう。仕事の内容、業務量、対人関係、その他のストレスなど、様々な理由があるかも知れません。また、今回不調がおこる以前は、安心して働きやすかったのかどうかと、その理由も振り返ってみましょう。

そして、もし復職するとしたら、「①会社との話し合いで、今回不調になった要因や環境がある程度改善されそうか」また、「②不調になったことへのご自身の対処法がありそうか(不調になった要因に対し、自分で行える対処法がありそうか)」を考えてみます。

①は例えば、業務量が多く残業が続いて不調になった場合、会社との話し合いでその環境が改善されそうかなどがあります。②の例としては、今回、ご自身が仕事を抱えすぎて不調になった場合、復職後は抱え込み過ぎずに人に頼むなどの対処法がとれそうかといったことが考えられます。

もしも、①と②の両方ともが以前と変わらないままの場合、再発の可能性が高まりやすくなるため、仕事を続けるか辞めるかを決める判断基準のひとつになると思われます。

また、もちろん休職中に他のことに興味がわき、新しい分野に挑戦したくなることもあります。その場合も、今回の不調の要因を振り返り、予防できるイメージがもてるとより安心してチャレンジしやすいかも知れません。

このように次の一歩を踏み出す前に、今までのことを振返ることが役立ちます。ただ、ひとりだけで考えていると、行き詰まったり視野が狭くなりやすくなる可能性もあります。調子が戻ってきた段階で、ぜひ主治医や信頼できる人と相談しながら、焦らず少しづつ考えていただけたらと思います。

最後に

いかがでしたでしょうか?実際にうつ病で仕事を休む際には、これまで説明した要素のほかに『経済的に休める期間』などの現実的な問題も加味しながら、段階的に期間を決めていくことになります。そういった意味でも主治医と相談しながら計画を立てていくことが大切です。

何かしら生活に関わるような大きな判断が必要になった場合は、「まずは主治医へ相談する」ということを覚えておいて頂ければ幸いです。

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この記事を書いた人
青木 弘達 株式会社リヴァ 取締役

公認心理師/社会保険労務士 有資格者
小売業のマネージャーとして、店舗運営から人事労務に携わる。退職後、社労士事務所を開業。企業に対して、就業規則の作成や職場のメンタルヘルスケアに関するセミナーを展開。個人に対して、埼玉労働局と契約しカウンセリング及びセミナーを行った経験を持つ。2011年に株式会社リヴァ立上げに参加。

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